教育研究所ARCS

母親の知らない思春期男子

教育・子育て

今回は男の子の話をします。

意外に思われるかも知れませんが、思春期の男の子は女の子以上に繊細で傷つきやすい面を持っています。
その分扱いが難しいのです。

特に中2病を発症(笑)している男の子は、自分の思っていること感じていることを、言葉にするのは大の苦手ときています。
私は思春期の息子をもつお母さん方から、
「ウチの子何も話さないのです…。塾ではどうなんでしょうか。」という嘆きを何度も聞かされてきました。

ホント、この時期の男の子は無口というか、言葉足らずというか。ヤキモキするお母さん方多いでしょうね。

中2病男子は言語障害?

ところで、多くの男の子が親と話さなくなるといっても、外ではちゃんと会話しているのでそんなに心配することはないのです。

ただ、息子をもつ母親は以下のような注意が必要です。

男の子をことばで追い詰めてはいけない

昔こんな生徒がいました。中学生の男子ですが何と2年間一度も家族と口をきかないというのです。
必要なことは全て筆談(笑)。
この子は特別おしゃべりではないものの、塾ではごく普通に会話していたのでお母さんから報告を聞いて少し驚きました。
きっかけは
「小学生までは何でも話す子だったのに、中学生になるとあまり話さなくなった。心配して毎日のように外での行動を聞き出そうとしているうちに何も話さなくなった!」
というのです。

これは極端な例ですが、少しわかる気がします。

男というのは ―特にこの時期の男の子は― 自分の思いを伝えるのは下手だし、面倒くさいのです。
女の子はその点「そうそう。その気持ちよく分かる」などと、互いに共感し合いながらコミュニケーションを図る術を心得ていますね。

男の子にはそんな芸当はできないのです。心の細かいヒダを言語化する能力は、女の子に比べてはるかに劣っているのです。気持ちを伝えるのが下手なのです。

恐らく女である母親にはそれが理解できなくて、つい「どうしてなの」「ハッキリ言いなさい」と言語化を求めてしまうのでしょう。

結果的にそれが子どもを追い詰めてしまうのです。

ですから、お母さん方はこの時期の男の子は一時的に言語障害を起こしているのだ…くらいの気持ちで見守ってください。

失敗は成功のモト

女親にとって理解できない息子のふるまいは、言語障害(笑)だけではありません。

以前の記事『今の時代、男の子には生きづらい?』でも触れましたが、「ソレ、どう考えたってアホでしょ!」という言動やふるまいが多発するということです。「理屈にもならない屁理屈をこね回す」「ちょっと注意すると『うるせー』とか部屋にこもって壁を蹴ったりなどと粗暴なふるまいをする」
「あえてルール違反をして叱られる」…等々。

実はこれらは皆、男の子がどうしても一度は通らなければならない関門なんですね。
前にも言いましたが「男は、それがバカなことであると知るためにそのバカなことをあえてやってみることで、そのことを確認している」と。

つまり男は、失敗という実体験を経て初めて大人になるということです。
その時期が思春期だということです。

ですから、ここでブーイング覚悟でお母さんたちに申し上げます。

男の子には失敗させましょう

たとえば朝寝坊する子は、そのまま起こさずにいましょう。何度か遅刻(失敗)すれば自然と自分で起きるようになります。

部屋が汚くゴミ箱状態(笑)であってもそのままにしておきましょう。やがてあまりの汚さに耐えかねて自分でやるようになります。←ウチの子です。

あと、宿題を忘れたりテストが近いのにダラダラしていても放置しましょう。それによって本人が恥をかけばそのうち「何とかせねば」と考えるようになります。

そんな放置ばかりしていて大丈夫なのか!

そう心配するお母さん方も多いでしょう。
大丈夫です。思春期の「失敗」などいくらでも取り返せます。

長期的視点に立てば、子どもに失敗させまいと先回りしてアレコレ心配して口出しするより、さっさと失敗させてしまった方が良い結果につながることが多いからです。

それどころか「失敗しても仕方ない」と親が本気でハラをくくって手放すことで、かえって子どもも危機感を持ち自立心が芽生え、結果としてうまくいくことも少なくありません。

こんな例もありました。

中3の男の子で、入試も近づいているのにゲームばかりやって全然勉強しない。ついには学校も休みがち、塾も欠席が目立ち始めお母さんは多いに心配するのですが、一向に勉強しません。
夜中までゲームをやっているのです。完全にゲーム中毒。

私はこう提案しました。
「お母さん、このままでは合格は厳しい。しかし本人のためにも志望校は下げず、受けさせましょう。失敗させましょう」
お母さんも「分かりました。私も子どもを手放します」と疲れ切った様子。
それが受験の半月前。

ところが結果は、第一志望も含めて受験した学校(4校)全てに合格!

これなど失敗させるつもりが成功(合格)してしまった例ですが、こういうことは決して珍しいことではないのです。

このように男の子は、親をハラハラさせることが多いのですが最終的には、親がどれほど覚悟を決めているかその度量が問われているといえるでしょう。

このシリーズはまだ続きます。

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1件のコメントがあります

  • 鯵坂佳林
    2016年5月23日 7:22 AM

    おはようございます
    このブログを見つけて、気に入って、お気に入りに登録して毎日読んでいます。
    中学2年の息子はまさに思春期ボーイなのです。
    心配で小言ばかり言ってしまいますが息子には届きません(笑)勉強も嫌いなのかやる気もありません→私の小言の影響です????
    でもこれを読んで救われました
    息子に希望を持ちます
    大きな心で見守ろうと心に決めたら私が少し楽になりました。
    息子の底力を信じるしかない!!と腹をくくります。

    これからも男の子の気持ちを教えて下さい

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