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メールをかけないわたし

ダイアリー

メールをかけないわたし

突然ですが、私はメールが嫌いです。正確には、とても苦手。元々文章を書くのが好きで、将来は小説家になりたいと思ったこともあるくらいですから、文章を書くこと自体が嫌いなわけでも苦手なわけでもありません。紙の手紙や小論文、報告書のたぐいならいくらでも書きます。でも、メールだけはどうもダメなのです。

なぜメールが苦手なのか、いろいろ考えてみてたどり着いたのは、メールの持つ独特の立ち位置です。紙の手紙よりもフランクで、それでいて「ライン」のようなコミュニケーションツールよりも畏まっているという絶妙な”落ちつかなさ”がメールにはついて回ります。カチコチの敬語を使うのも変だし、手紙流の形式をそのまま当てはめるのもなにか違う。逆に話し言葉を全面に出すと失礼にあたる。結果としてなんとも中途半端な、据わりの悪い文章ができあがることになります。

世の中には同じことを考える人も多いようで、本屋さんを探してみるとメールの書き方を指南する本が大量に出版されていることがわかります。これまでは「自分は文章には自信があるのだ」という変な自負から、かたくなにメールHow to本を避けてきましたが、いよいよ立ちゆかなくなって最近一冊手に取ってみました。すると、これまで頭を悩ませてきた疑問がどんどん解決していくではありませんか。今までの変な意地はどこへやら、How to本の恩恵を享受する日々です。

思えばこの「変な自負」は、メール以外にもたくさんあります。専門にしている社会や国語の知識や教え方にも、やはりプロとして「自負」があり、他人からとやかく言われたくない気持ちがどこかにあるでしょう。でも、一度その自負をうち捨てて、初心に返って学んでみると、これがとてもおもしろい。当たり前だと思っていたことが当たり前ではなかったり、間違えて理解している部分を見つけたり。まったく知らない分野を一から学ぶおもしろさとはまた違った再発見のおもしろさがそこにはあります。もちろん、あまりにも初歩的な勘違いを発見して背筋を冷や汗が伝うこともありますが…。

このような再発見の喜びは、実は大人の特権です。高校、大学を経て社会人になり、何かのエキスパートとして立場を固めたあとだからこそ、自負は生まれます。そして、強い自負をうち捨てて求めるからこそ、真実を知った喜びは大きくなります。ありがたみが分かる、といってもよいでしょう。そんなわけで、しばらく私の「再発見ブーム」は続きそうです。

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