教育研究所ARCS

「他人の期待」より自分のハート

教育・子育て

他人の期待に応える人生であってはならない

“期待に応えられるよう一生懸命頑張ります!”

スポーツ選手などが競技に臨むにあたってこのように言うことがあります。

他者の期待に応えることが自己のモチベーションを高める有効な手段になることは確かにあります。

スポーツの競技や音楽の発表会、子どもの定期テストの成績など。比較的短い範囲で、特定の領域に限定すれば「他者の期待」に応えようと頑張ることが良い結果につながることは珍しいことではありません。

ところが人生という長いスパンで考えたとき「他者の期待」に応えることをモチベーションにするとうまくいきません。

なぜならいつも他者の期待に応え続けることなどできないからです。自分の本心を抑圧したり、必要以上に頑張ろうとしてムリを重ね結局どこかで挫折してしまう。

さらに悪いことに「他者の期待」に応えようとする人は、同じことを他者にも期待してしまいがちです。

「自分はこれだけガンバったのだから皆もそうして欲しい」
「自分はあなたにこうしてあげたのだからあなたも私にそうするべきだ」

このようにです。そうして周囲が自分の期待通りに反応しなかったり、期待した行動をしてくれない(返してくれない)と途端に相手を攻めたり恨んだりするのです。

私たち日本人は特に、幼い頃から自分の欲求を露骨に表現するより周囲の人たちに同調し、皆が喜ぶことを察して行動するよう奨励されていきました。

自分のことより他を優先すること。できる限り皆の望む方向に沿って行動すること。

これができない人は「ジコチュー」とか「空気が読めないヤツ」などとたちまち「失格のレッテル」を貼られてしまいます。
だから私たちはそのことを怖れ自分の本音を隠してまでも他人に合わせ、なるべく多くの人の期待に沿って生きるようになるわけです。
一種の自己防衛ですね。

そして何よりも問題なのは、そのように自己の本心を押さえ他の期待に応えようとする姿勢を、実に多くの人が無意識に取り入れてしまっていることです。

この基本姿勢がある限り人生は理不尽に満ち、絶対に幸せにはなれません。

自分を満足させるのが人生の責任

この世でもっとも大切なこと。それは自分の人生は自分で創っていることを知ること。
そうである以上自分の人生は自分に責任があるということです。
自由に創れるからこそ自分の責任だということです。

責任というと重く受け止めたり怖がる人がいますがそうではなく、どんな人生にしたいか自由に決めその通りに生きれば良いというシンプルなあり方のことです。

人生という白いキャンバスの上に自分だけの色彩を自由に描いていく。絵の具や題材は他者と同じであっても自分なりのオリジナルなデザインで描くことに、人生の醍醐味があるのではないでしょうか。

つまり与えられた素材(環境・条件)は同じであっても「自分にしかない」「自分らしくある」生き方をしているとき、人は充実と幸福を感じることができるということです。

それは決して難しいことではありません。

難しく感じるとしたらそれはあまりにも、他者の思惑や期待─外側のヒト、価値観・常識─に沿うことを無意識のうちに生活信条にしているからです。

それは結局、他者にコントロールされ自分の力を他者に明け渡し、本当の人生を生きていないことを意味します。

さらに「期待に沿う」姿勢では他者からの「評価」を求める生き方になってしまいます。行動の基準を他者からの承認に置くことは、その人の動機が承認欲求の段階に止まっていることになります。

「認められたい」は「認められなければ落ち込む」ということです。
自分の存在そのものが他者目線に左右されているのです。

これが「期待に応える」人生がうまくいかない大きな理由です。とても多くの人がこの状態に陥っていると思います。

だからまず、他人の期待に応える人生をやめること。自分の内側から沸き起こる情熱に基づいて生きることから始めましょう。
その上で自分なりの基準を創りそれに従うのです。

「これは本当に自分がやりたいことなのか」
「これを選択すればワクワク楽しい気持ちが沸き起こるか」
「これは自分の特性に合っているか」

頭で損得を計算したりどれを選べば自分が認められるか考えるのではなく、むしろ「どっちが楽しそうか」とハートの声を聞くこと。それがポイントです。

自分のハートなどという曖昧なものに従うことは無謀な試みに感じるかもしれません。
「人生は不確実で恐ろしい。皆のやるようにやったほうが安全だ」という不安の声が沸き起こるかも知れません。
しかし、ここは勇気が必要です。

その“少しだけの勇気”が人生を劇的に好転させるきっかけになるからです。

人の期待に応え、人に期待する堂々めぐりを止め自分の内側から沸き起こる「真なる思い」に従うこと。それが自分を大切にすることであり、自分の「真実」をまず第一に大切にする人こそが他人を大切にすることができるのです。

そういう人は他者の承認などなくても生き生きとしているものです。自分を満足させているから他人の承認など必要ないのです。

だから思い切って自分の内奥(ハート)の声に従って自由に生きてみましょう。他者の満足(期待)ではなく自分の満足をこそ優先させることです。

幸せな人は皆そうして生きていることを忘れてはなりません。

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