教育研究所ARCS

シリーズ教育を斬る!第3回「‘好きだと思う’ことのチカラ」

好きと思うチカラ

─最後に、これまでのお話を踏まえて、周りの大人が子どもたちに対してできることは何でしょうか。

高橋:なんかこれまでの社会的な傾向として、‘オールラウンダー’が評価される風潮があると思いません? でもこれからは得意なものがある‘スペシャリスト’の価値が高まってくると思います。もちろん、人間としてバランスがとれているという意味でのオールラウンダーである必要はあると思いますが。

─そのスペシャリストが「柔軟な発想力」をあわせ持っていれば、より素晴らしいですね。

高橋さん高橋:とにかく‘好き’であることの強さは半端じゃないと思います。これからの時代は「好きと思う力」を持った人物が活躍できるようになるはずです。好きで突き進んで失敗や没ネタをどんどん重ねていけば、柔軟な発想も生まれやすくなると思います。
池村─好きと思う力…素晴らしい言葉をいただきました。とかく私を含め日本人っていうのは、どうしても‘苦手なもの’‘足りないもの’に目がいきがちなので、大人が恐れず勇気を持って子どもの好きなものを伸ばしてあげられるか、がカギになりますね。

高橋:そうです、と僕もこんなこと言っていますが、やっぱり親目線になるとついつい心配になっちゃいます。今子どもが3歳と0歳なんですが、他の子と比べて‘進みが遅いこと’に対して心配して、得意なこともあるんだってことを忘れがちになります。今話していてふと気づいて反省(笑)。

─わかります。と言いつつ私は独り者なので子どもはいませんが(笑)。

高橋:でも実際、‘苦手なもの’なんて大人になってから使いませんよ。出来ないわけですから。人間は生きていくために出来ること、好きなことをやって暮らしていくわけです。だから好きでずっと続けたいことを見つけることこそが幸せだと思いますよ。

─好きであること自体は無限大のエネルギーですもんね、∞プチプチと同じように(笑)。今日はとても楽しいお話で時間が過ぎるのがあっという間でした。ありがとうございました。